ジュエリー職人のクリエイターT(@Creator_Tweet)です。プロフィールはこちら
ジュエリー・アクセサリーをハンドメイドされる方はボールチップとつぶし玉を閉じる機会が多いと思います。
「テグスを通したあとのボールチップとつぶし玉の閉じ方、付け方ってどうやるの?」
「ボールチップの閉じるのがうまくいかない、閉じ方のコツと処理を知りたい」
「ボールチップのフックを綺麗に閉じたい」
そんな方へ向けてお伝えしていきます。
本記事の内容
●その際、テグスが重ならない様に注意する(ゆるみの原因・切れの防止)
●つぶし玉はしっかりつぶす
●ボールチップに収まるくらいの長さ1~2mmでテグスを切る
●ボールチップ閉じる、ピッタリにするには力の方向を変える
●ボールチップのフックは丸ヤットコで、全体フォルムの調整は対角線に力を加える
それでは順を追って説明します。
まずは、つぶし玉を潰す工程
まずボールチップ、つぶし玉の順に通します
二度通します
二重に通したあとは上方向にテグスを引っ張り、タイトにします。
その際、重ならない様に注意します。
完成品のネックレスは使っているうちに馴染んできます(イメージとしては本当にすこし伸びる感じ)。
重なって留めてしまうと、潰して留めたところがズレて緩んでしまう原因となります。
また、他の留め具にも応用できる知識なので覚えておいてください。
パール用のワンパッチンという金具の場合は重なってると、速攻切れます。
イメージは力がかかって留まる場所、わちゃわちゃしてる所はスッキリさせておく感じです。
なんで二重にするの?
この図で行くとまずBが一番力がかかります。(下の方に通したいネックレスパーツがあると想定)
次にAです。
先程も言いましたが馴染んだり、不具合などでA・Bがうまく機能してない時に補助的に助けてくれます。
あってはならないのですが、4つともイマイチでも長さに予備があるのでバラバラになるまでの猶予ができます。
身に付けている人がアレっ、おかしい!?って気づけるチャンスをつくれます。
ごちゃごちゃ言っちゃいましたが、要はより安心なようにって感じです。
しっかり潰す
▲ボールチップに収まるくらいの長さ1~2mmとかでテグスを切ります。
はみ出ないで長ければ長い方が安心。
通常のヤットコって、対象に少し斜めにあたります。
万能な通常のヤットコで、少しでも根本寄りで潰すと、力が加わりやすく潰しやすいです。
その際、ヤットコの精度が良い方がいいので、
僕が使ってきた中で一番いいヤットコの記事がありますのでご参考までに。▼
T こんにちは! ジュエリー職人のTです。プロフィールはこちら 「ヤットコって何?」「ヤットコっていろいろ種類があるみたいだけどどれを選べいいの?」 ハンドメイドのジュエリー・アクセサリー作りにはたくさんの道具が必要となります。そんな[…]
ボールチップを潰す工程
スキマを無くす
金属疲労を起こすので何度もやらない方が良いのですが、矢印の方向に力が加わるようにヤットコでつかみ、力を加えます。
これで一発で寄れば良いのですが、いまいちの時は▼
逆方向からも。
行き過ぎた場合や、金属疲労を起こす場所を分散させるために、逆方向ずつ調整していくのが良いです。
一応
この金具の構造上、適しませんが一応。
斜線の辺りを矢印の方向へ曲げると寄ります。
斜線の場所と対角線にヤットコではさむ感じです。
逆方向からも。
これをなんで紹介したか言うと、不可能な方向に寄せていくのの裏技なのです!
色石の爪留めなどにも応用できる考え方なので便利です。
今度また記事を書きますね。
これで、ぴったりに寄りました。
フックの部分を曲げる
通すものがある場合は、通してから曲げる感じになります。
見にくいので今回は無しの図になります。
ボールチップ潰す工程の、最初の方と要領は一緒です。
ただこの時、「Aの方を曲げる」と意識しながらやるとAの方だけ曲がります。
じゃないと、Aじゃない方がへこんじゃいます。
細かい話なのですが、
直線的だなって時にはヤットコでつかんでそのままグッと曲げないで、支点を意識してまげると傷が付きにくいです。
良く使うのですがこういう丸ヤットコの丸い方を内側にして曲げます。
現在、どこも謎の在庫切れを起こしています▼
よく両方丸いヤットコがありますが、使えないのでオススメしません。
両方丸い場合は片方を平らにしたりします。
というのは、点で品物にあたると深く傷がいってしまうので、平らな面がある方で力を加えていくからです。
完成
ってなわけで、完成です!
さいごに
▲すべてをまとめましたので、よかったらチェックしてみてください!
いかがだったでしょうか?
細かいんですが、地金の物理原則的なのを応用すると完成度や高級度が増すんじゃないかなって思います。
それでは、ご参考になったら嬉しいです!